こんにちはZUUMAです。
コインランドリー経営はしばしば不動産投資とよく比較検討されます。
色々なサイトでも不動産投資と比較され実例なんかも紹介されています。ではなぜコインランドリー経営は不動産投資とよく比較されるのでしょうか?その比較される理由を筆者の独自な考察と共にこの記事では解説していこうと思います。
不動産投資の特徴
不動産投資の仕組みは上記の図のような流れになります。
不動産等は賃貸用の不動産(マンション・アパート・土地など)を購入し、それを希望者に貸し出して毎月の家賃収入を得る投資手法です。不動産投資をするには購入費用が数千万円単位となるため、株式投資などの他の投資と比較してもかなり大きな金額になります。運営・管理事態も管理会社がほぼ全て代行してくれるため、オーナーは手間をかけずに運用できます。
しかし、不動産投資は自己資金が少なくても始めることができる可能性があります。
不動産投資は物件自体が担保価値としてみられるので金融機関から大きな融資をうける事ができます。結果的に少ない自己資金で「レバレッジ」という大きいリスクをとって将来的にキャピタルゲイン(売却益)を狙う事が可能です。
一方でインカムゲイン(運用益)を狙うには築古物件などのリスクをとって物件選びをしなければいけないので、物件の目利きが必要になってきます。
資金調達は経済情勢や社会情勢などによって変わるので一概には言えませんが、最近の融資情勢は金融機関から物件価格の2割の自己資金を求められるケースが多いです。
資産性は土地と建物の評価が高ければ将来の値上がりに期待できますので高いと言えます。何よりも不動産市場は売買のマーケットが確立していますので物件選びさえ間違えなければ、売買は比較手的に容易です。
節税効果は建物の構造によって減価償却していくので物件によって変わりますので、大きな節税効果を狙うなら計画的な物件選びが必要になります。
RC造:47年 鉄骨造:34年 木造:27年
コインランドリー経営の特徴
コインランドリー経営の仕組みは上記の図のような流れになります
コインランドリー経営はある場所(テナント・空き物件・空きスペース)で店舗を構え、大型の業務用洗濯機などの設備機器を置いて利用者から収入を得る業態の事をいいます。コインランドリーの機械は昔と比べて、インターネット技術の発展によりIOT(Internet of Things)による機械を制御する仕組みがとられ、遠隔操作やキャッシュレス決済が可能となり、シェアリング・エコノミーサービスの一種として注目されています。
不動産投資と比べて担保になるものが設備機械しかありません。設備機械は銀行評価を受けにくいので、大きな「レバレッジ」をかけることができず将来的なキャピタルゲイン(売却益)は見込めない事業となります。
しかし、一方で集客と宣伝効果を高めることにより売上は青天井になる可能性を秘めているためインカムゲイン(運用益)を狙いにいくことが出来ます。
前述した通り、IOT技術の発展で機械の遠隔操作、および売り上げの管理、返金操作等も出来るのでオーナーは比較的手間をかけずに経営することが可能です。
資金調達は不動産投資と比べて低い金額の借り入れで済むため、日本政策金融公庫などの政府系金融機関が比較的に事業融資として審査してくれます。
資産性はほぼ無いのに等しいです。売上が上がっていれば事業譲渡として売買ができる可能性はありますが、売買のマーケットが確立していないので現状ではかなり難しいといえます。
節税効果は中小企業経営強化税制をつかえばコインランドリー設備機器の即時償却を狙うことができます。利益が出ている中小企業などでコインランドリーに参入するケースはこの税制の恩恵が大きいからではないでしょうか?
比較・考察
両方の特徴をまとめると下図のような感じになります。
まとめ
ここまでにコインランドリー経営と不動産投資の特徴をそれぞれ説明してきました。
まとめると両方ともに共通している事は「あまり手間がかからず、誰でも運営がしやすく、比較的に収益が上がる可能性がある」という事じゃないでしょうか?
富裕層、投資家の方、経営者はいかに自分の資産をリスクや手間を抑えて最大化させることを常に考えていますから、不動産投資と似たような属性をもつ「コインランドリー経営」にしばしば興味をもち比較検討されてきたのだと思います。
大家さんなども自身の空きテナントを活用している例があります。なので、なおさら不動産投資との結びつきが大きいように感じます。
しかし、筆者は不動産投資は成熟した事業であると考えています。
多くの本やセミナー、手法が確立されており様々な方が参入しているので学ぶ機会や勉強方法が比較的に情報として簡単に得られるようになっています。それに加えて管理会社が運営管理してくれたり、昨今では一括借り上げの長期家賃保証などもあり、比較的に安定して経営しやすい事業だといえます。
一方でコインランドリー経営はどうでしょうか?
コインランドリー経営はまだまだ伸びる可能性がある中途半端な成長中の事業だと思います。
フランチャイズに加入すれば管理会社の役割をしてくれる場合がありますが、それでも不動産の管理会社にくらべて毎月の手数料は割高です。加えて、書籍やセミナー等の情報が圧倒的に不足しているので実際の収益構造や実例が得られにくいのがデメリットです。
つまり、不動産投資と同じ目線で参入すると必ず失敗に陥る可能性が大いにあるので安易な比較検討は本来しない方がいいのかもしれません…。
コメント